父の入院と娘の出産(2)

七日、退院という事でゆい、ゆあと一緒に迎えに行った。無事退院と思っていたがゆずの黄疸がひどいので一旦は退院だが九日にもう一度連れてきて下さいとの事だった。九日病院に行くとゆずの黄疸がまだ良くなっておらず、ゆずだけ入院となってしまった。さぁ、それからが大変だった。夜は良かったが昼間、三時間おきに日に三回授乳に行かなければならないのだ。車で十分位の場所だったが愛はまだ産後で運転出来ず私が連れて行かなければならないのだ。その間ゆいの幼稚園の送迎もある。病院で愛の授乳を待ってる間ゆあは病院内をチョロチョロし目が離せず三回目からは愛にタクシーで行ってもらった。翌日十日、何とかゆずの退院の許可がおりた。ゆずが退院してホッとしたのもつかの間、私は夜勤の仕事があり職場まで一時間以上かかる為、午後二時半には愛の家を出なければならなかった。私は慌ただしく夜勤の為職場に向かった。母はその頃、まだ元気だったがその一年前に台所をリフォームしてガスから電気に変えてからは料理をしなくなっていたので出かける前に作り置きをしておいた。留守中の母の食事の事も心配だったが有難い事に長男のお嫁さんが丁度我が家に来る用事がありその時に煮しめ、いなり寿司、酢の物等料理を作って持って来てくれていたのだ。母も美味しかったととても喜んでいて私も本当に嬉しかった。一方、入院中の父は順調に回復して何時でも退院出来る状態だったが私が忙しくて十一月十一日、私の夜勤明けに迎えに行き無事退院したのだった。父は入院中に介護の認定を受けていて『要介護2』となっていた。翌日又愛の所に行くがゆずは退院後も通院が必要だった。それから五日間は愛の所にいたが職場が休みにくかった為、愛の所、自宅、職場と行ったり来たりでとにかく大変だった。愛にも産後一ヶ月はゆっくり休ませてやりたかったが結局二週間位しかいてやれなかった。ちょうど婿殿も忙しくていつも帰りが遅かった。しかも私は行ったり来たりで十分にしてやれず今思い返しても心が痛む。愛の住むマンションは私の家から一時間半はかかったのでもっと近かったらとつくづく思ったものだ。それにしてもあの時は次々と色々な事があったのによく乗り切ったと我ながらあっぱれだ。

                                つづく