脳梗塞の後遺症

入院1週間位すると少しずつ症状が落ち着いてきて脳梗塞になり入院している事が自覚出来る様になってきたが最初のうちは脳梗塞で倒れ緊急入院した事、治療の為点滴している事等々が理解出来てなく看護師さんが色々お世話をして下さる事に抵抗し、私が面会に行くといつも小声で「ここには悪い人がいる」「身体を縛られた」等々私が何度も説明しても看護師さんが近づいて来ると怯えていた。この脳梗塞を発症してからは母との意思疎通が殆ど出来なくなってしまった。理解してもらおうとすればするほど母との関係が壊れていくようだった。やがて母が落ち着いてくると特別室から一般病棟に移された。リハビリも開始された。簡単な読み書きや歩行訓練等々月曜日から金曜日までのリハビリは母にはとても苦痛だったようだ。自分の名前を書くのもなかなか難しく時間がかかった。あまり考えると頭が痛くなるとも言っていた。最初の頃、自分の名前も直ぐには言えなかった。あるリハビリの時名前を聞かれ直ぐに答えられなかった母に向かって「名前も言えんのか?」ときつく言われて悔しかったと今でもその時の事を思い出して辛かったとこぼしている。母の言ってる事が事実かどうかは定かでないが脳梗塞により頭が混乱している母には耐え難い出来事の様だった。約1ヶ月の入院で退院したが今回の脳梗塞で手足の麻痺は無かったものの言語障害という後遺症が残った。それにより思った事が上手く言葉に出来なかったり書けなくなってしまいその事が今後の生活で母を悩ませる事になった。

                                                     つづく