すずちゃん(母)の介護な日々

ある日ふと母との介護生活を記録に残してみようと思いついた。なぜそう思ったのか分からないが母の介護が必要になってからの生きた証が残してみたくなったのだ。考えてみると母の介護が必要になるまで私は母とこんなに密接に過ごしたことが無かった。母ってこんなにこだわりが強く難しい人だったっけ?と驚くことも多かった。それは病気をして介護が必要になってから変わってきたのかもしれないし元々母が持っていた気質に以前は気付いていなかったのかもしれない。母の言動にイライラし、母を傷つける様な言葉を放ち自分の器の小ささに落ち込むことも何度もあった。歳を取るってこんなに大変なんだと嘆いたりもした。だけど母とこうして一緒に過ごせる日々はいつまでも続くわけではない。ならばもっと気楽にのんびりと母との生活を楽しまなきゃと思った。何が起こるか分からない毎日だけど母と一緒に頑張っていこうと思い始めてきたのだ。

「死ぬまで生きる」そう母は言った。「死ぬ」のが目標なのか?「生きる」のが目標なのか?何ともおかしな目標であるが母にとってはそのどちらでもある。今の母にとって生きていくことがとにもかくにも大変なのである。痛みのない穏やかな毎日を何とか生きて穏やかに死んでいくこと、それが母の最後の目標であり願いである。私はそんな母を日々悩みながら手探り状態で悪戦苦闘しながらも全力で応援しているのである。

                                                         つづく