母、九十一歳になる

二〇二一年、三月二十七日、母はついに九十一歳の誕生日を元気で迎える事が出来た。父が九十一歳で亡くなったのでそれまでは生きたいと以前言っていた事があるのでその目標は達成できた。感謝、感謝。昨年、九十歳になる二日前に娘家族が来ていてその時『すずちゃん 九十才の お誕生日 おめでとう』のメッセージを画用紙にカラフルなペンで描いて作ってくれていた。それをとっておいたのでそれの年齢だけ変えてそれをバックに母と二人で自動シャッターで記念撮影をした。裏山から取ってきた桜の花や庭に咲いた水仙の花も傍に飾って撮ったので二人きりの写真も華やいでいい感じに撮れた。姉達や子供達にもラインで写メすると「お母ちゃん、元気で幸せそう」「おばあちゃん、元気で幸せそう」とそれぞれ返信があった。八重子姉ちゃんからはラインで豪華な誕生日スタンプ、英子姉ちゃんからは誕生日カード、娘家族からはお祝いメッセージを動画で送ってくれた。又、施設でもお祝いして下さるという事で誕生日の日はデーサービスに行ってお祝いしてもらった。母の担当の職員さんからはお誕生日カードと手作りのハーバリウムをプレゼントして下さった。母と二人きりの生活だと只単調に過ぎていくだけだが誕生日だとかのイベントの日があると一日が盛り上がる気がする。今年の冬は特に厳しい寒さが続き体調管理が大変だったうえに原因不明の腹痛を訴える事の多い母だが何とか乗り切り、九十一歳の誕生日を迎える事が出来た事、本当に感謝でいっぱいだ。                           つづく